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REPORT

MFQ関連のレポートです
シカゴ!シカゴ!by Keiki
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    1990年8月17、18、19日 by Keiki

    シカゴである。1990年のモンキーズ・コンベンションはロサンゼルスとシカゴで、予定されていた。私はロサンゼルスに行くつもりだった。しかし、MFQが来日した時に、ヘンリー・ディルツが「シカゴ・コンベンションにMFQ全員で行くかもしれないよ。」と言ったのでころりと気持ちが変わってしまった。ゲイリー・ストロブルの「シカゴにはピーターが来るよ。」の言葉にもつられたのだが、結局私の大好きなピーターはシカゴには行かず、来日してしまったので(なんてこった!)私をシカゴまでひっぱったのはMFQだった。

    8月16日の夕方、私とサイラスファンの友人と他の2人の友人はコンベンション会場のビスマルク・ホテルになんとかたどり着いた。荷物を部屋に置いて2階にあるロビーでぼんやりしていると、コンベンションのゲストたち、ピーターのガールフレンドやデビッド・ジョーンズの娘や姉などが続々とチェックインしていった。これはおもしろいな、見物していたらヘンリーが奥様と子供たちを連れてやってきたのだ!駆け寄りたい衝動にかられたが着いたばかりで疲れているだろうと思ったのでそれはやめた。どうせ後でいやというほど会えるのだ。

    その日の夜ホテルの一室で前夜祭が開かれた。ファンがゲストにサインや写真撮影を求めたり、おしゃべりしたりして程よく盛り上がってきた頃ヘンリーが部屋に入ってきた。ヘンリーはモンキーズ・コンベンションに必ず出ているのでファンにはすっかりおなじみであり、人気者である。あちこちから声がかかる、声をかける。私たちのところにも来た。

    4ヶ月振りの挨拶をかわした後、突然ヘンリーに「君たちは僕の親友だよ。ここにいる人たちはみんなよく知らないんだ。」といわれ、すっかり面食らってしまった。「でもあなたのことはみんな知ってるわよ。」と言うとヘンリーは照れていたが、みんなが知っているのは写真家のヘンリーでMFQのヘンリーを知っているのは私たちだけだったのだ。

    翌17日、私とサイラスファンの友人が朝食の為外に出ようと2階のロビーから階段を途中まで降りた時、下から誰かが上がってきた。???ジムだ!!!その後ろからはサイラス???チップも!!!サイラスが落ち着き払って「やぁ驚いたよ。」って言ったけど驚いたのはこっちだってば!ジェリーはもうロビーでチェックインしていた。

    私たちはもうメロメロで挨拶もそこそこに、ホテルの前のマクドナルドに逃げ込んだ。ほっとして朝食をパクついているとレジにチップが並んでる・・・。チップから目をそらすとパンケーキセットを持ったジムと目があった。ニッコリ。・・・しまった。ジムが隣のテーブルに座ってくれたので食べた気がしなかった。
    chicago1mfq.jpg
    コンベンション一日目は昼からだった。大きな劇場のステージにスクリーンが掛けられてモンキーズのビデオが映し出される。ゲストがステージに上がり、ファンが喜ぶようなモンキーズの思い出話やファンの質問に答える。大体こんな具合でコンベンションはすすめられるが中には歌を披露するゲストもいる。モンキーズに曲を提供したソングライターたちだ。チップがプロデューサーとして紹介され20分程話をした後(笑えるんだこれが)他のMFQのメンバーを紹介した。そして1曲だけ歌ってステージを降りた。「リユ・シュウ」だ。これはモンキーズのファンに異常に人気がある、その上、モンキーズより格段にうまい!ステージを降りたMFQにファンが群がったのは当然だった。ヘンリーが歌うのを初めて見た人も多かっただろう。チップはしょっちゅう歌っていたが・・・。

    後から遅れてきたMIKAはぎりぎりMFQの出番に間に合った。

    チップとヘンリーは自分のテーブルを持っていて、並んでカセットテープや写真の販売をしていた。・・・売り子である。といっても二人ともいろんな人と話し込んでいる方が多かった。売っていたテープはMFQのアルバム「ムーンライト・セレナーデ」とシングル「リトル・オーリー&ビッグ・バブル、リユ・シュウ、きよしこの夜/ボニー・シップ・ザ・ダイヤモンド・ウインド・オン・ザ・ウォーター」(全てライブ)そしてチップのアルバム「チップ・ダグラス」とシングル「タイ・コンドウ/イット・ケイム・フロム・スペース」の4本だった。ヘンリーの写真はモンキーズばかりだったが中にチップやヘンリー自身の写真も混じっていた。

    会場ではあまり会えなかったがマクドナルドへ行くと必ず誰かしらに会った。昼御飯にチキンバーガーを買いに行くと後ろにサイラスが立ってるし、ドキドキしながら出て行こうとすると入り口でジェリーとすれ違っちゃうし・・・。会場だけでなくホテルの周辺がすべてコンベンションと化しているのだ。

    後で聞いたところによるとMFQはモンキーズのコンベンションだからと遠慮していたようだ。そんな遠慮することなかったのに・・・だってモンキーズ&60年代コンベンションだったんだから。他にもカウシルズやクエスチョン・マーク&ミステリアンズとかもゲストで来ていたし、ここに来るファンは元来話好きの人である。MFQのメンバーともっと話をしたかったという人も大勢いたに違いない。

    やっとMFQのメンバー(チップとヘンリー以外)がいた!と思っても周りにサインをもらおうとしているファンがいたり、おしゃべりしていたりと賑やかだった。特にサイラスの周りは人が絶えなかった。ジェリーはどこにいるのかよくわからないほど控えめだった。ジムは会うたびに顔が笑っていて一体何がそんなにうれしいんだろうと首をかしげる位陽気だった。
    chicago2chip.jpg
    2日目、飛び入りで30分程チップのソロ・パフォーマンスがあった。フロッピーとギターで様々な曲を演奏してくれたがカセットアルバムとカセットシングルからの曲以外はほとんど知らない曲だった。「イット・ケイム・フロム・スペース」はニール・ダイヤモンドが書いたモンキーズのヒット「アイム・ア・ビリーバー」のパロディーでUFOの歌。これはかなりウケがよく、「チップ!チップ!」と気軽な声援がかかる。「タイ・コンドウ」ではいきなり両手両足を振り回すので何かと思ったらタイ・コンドウ(韓国の拳法)の真似をしていた・・・場内大ウケである。それから「ジャパニーズ・ツーリスト・ガール」の前ではなんと「この曲をジャパニーズ・ツーリスト・ガールの木本さんに捧げます。」と言ってくれた!!!!!!(なんてこった!)シカゴまで来て良かった、とこの時痛感した。

    チップの後すぐにヘンリーのスライド・ショウがあった。60年代から80年代までにヘンリーが撮ったミュージシャンとモンキーズの写真のスライド上映だ。まさに写真家ヘンリー・ディルツここにあり、なのだ。アソシエイション、ラヴィン・スプーンフル、タートルズ、クロスビー・スティルス&ナッシュ、サイラスのアルバム・ジャケット(別のショット)などのジャケット写真から海辺の砂浜に突っ立っているチップ、などのプライベートな写真まで実に豊富なコレクションだ。とても写真集ひとつでは収まりきらないし眠らせておくにはあまりに惜しい写真ばかり。ということでまた写真集出して欲しいな。

    その後、ジル・リチャーズというファンが作ったパロディービデオが上映された。デビッド・ジョーンズの自叙伝のCMのパロディーなどもかなりおもしろいのだがなんといっても傑作なのが「ジャスト・コール・ミー・チップ」・・・チップの架空のアルバム「チップマニア」のCMである。架空の、というのはつまりカセット「チップ・ダグラス」より前にこのCMが作られているからだ。88年のモンキーズ・コンベンションにチップが出演した時の生テープと写真で構成されていて、アメリカでよくあるLP、カセット、CDの通信販売のCMになっている。デタラメの住所にチンケなアルバム・ジャケットの画面を見たら腹を抱えて笑っちまうことうけあい。おかげで「チップ・ダグラス」はその名の代りに「チップマニア」と呼ばれている。本人もおもしろがっているようだ。だって自分のテーブルのカセットの前に「チップマニア」って書いてあるんだもん。?!?!

    2日目の最後のゲストはデビッド・ジョーンズだったが、何かの拍子にチップの話が出て急にデビッドが「ランデブー」の一節を歌いだしたのでひどく驚いてしまった。まさか彼が「ランデブー」を歌えるなんて思わなかったので、私は軽いめまいを覚えた。

    3日目、最後の日やたらとMFQのTシャツを着た人が目立った。みんなMFQのコンサートがあることを知っていて楽しみにしていたのだ。私たちも黒いMFQトレーナーを着ていた。ゲイリーが特別にその場で私たちに売ってくれたのだ。みんなに羨ましがられて得意な気分だったが、テリー・アダムスが着ていたムーンライト・セレナーデのジャケットはさらにすばらしかった。これ彼女が作ったんだよね、すごい!

    その他ゲイリーが撮影した90年の来日ビデオも上映しようとしていたが、時間がなくてできなかったそうだ。しかしなんとMFQのコンサートが終った後、夜中にホテルの一室に何十人も詰め込んでそれを見ていたというのだからくやしい。私たち?その頃はぐっすりベッドの中だった。ゲイリー、どうして一言いってくれなかったの?(でも、ゲイリーにはいろいろお世話になったからあまり愚痴は言わないでおこう。ううん、とっても親切にしてくれてありがとう!だから今度そのビデオ見せてね。)

    モンキーズのコンベンションではあったが最終日はすっかりMFQで盛り上がってしまった。でも誰のファンであろうとこの素敵に親しみの持てるコンベンションをみんなが心から楽しんでいたのは間違いない。
    | Event report | 23:59 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
    MFQ Concert in Chicago by marco
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      1990年8月19日 by Marco
      それは8月19日のコンベンションの最終日でした。始まりは夜10時からなのですが、さすがに前日まで会場をウロウロしていたメンバーも、練習のためか一人として姿を見かけませんでした。
      chicago3cyrus.jpg
      コンサート会場はコンベンションと同じ場所で、一度出されてまた並び直さねばならなかったので、最初6時頃から並ぶつもりだったけれど、どうしても最前列がとりたいっ!と思った私は結局3時頃からドアの前で並び初めてしまいました。そのために他の罪のない人を巻き込むハメになってしまったのでした。そのお姉さんはMFQファンの友人に頼まれていたようで、MFQの音楽は全然聞いたことがないって言っていましたが、でもすっごくやさしくっていい人で本当に申し訳ないことをしてしまいました・・・。
      chicago3henry.jpg
      私は出入り口のドアのところにいたので、待っている間もいろんな人が行き過ぎるのでなかなか退屈せずにすみました。ヘンリーがドアから顔を出して「何してるの?」って聞いて行ったり、サイラスも一度出てまた戻って来たり・・・そしてチップが通りを横切って向こうのマクドナルドへ行った時、どうやら閉まっていたらしく彼はこちらへ戻り際に、チッと指を鳴らして残念そうに大股で歩いて来ました。その一部始終をじっと見ていた私は実はその前日、17日に全く同じ光景を見ていたためについ思わず顔を緩んでくるのを止めることが出来なかったのでした。そうこうするうちにどんどん列が出来て、どこかでガラスのコップが2つ割れ、人が寄りかかっていたせいでせり出ているスタンドの下のガラスが割れ、私は人のウォークマンを落としてバラバラにし、突然の雨にビルの谷間にくっきり浮かび上がる雷の稲妻・・・誰かがドアから出る時に「今日のコンサートは中止よ。」とジョークを言っていたけれど、本当にそうなっても不思議ではないくらい、いろんなことがありました。嵐を呼ぶMFQ・・・。
      chicago3jim.jpg
      まあ並んだかいあって右側の一番前が取れました。前半はカウシルズでそして随分待たされていよいよMFQの登場です。「ビッグ・グラス・バンド」で始まった内容は、どちらかと言えば88年の来日公演と似ていました。たぶんアメリカではまだ「バンブー・サルーン」が出ていないからですね。
      日本のMFQファンは何て恵まれているのでしょう!!サイラスが進行役を努め、メンバー紹介した後「オックス・ドライバー」をやりました。それからハワイの話をして「タヒチ・ヌイ」と「ムーンライト・セレナーデ」「幸せを求めて」へと続きます。ここでヘンリーがクラリネットをちょこっととちってしまったのだけどチップが「イャー!」と景気良く叫んでごまかしてしまいました。
      「ローラ」の前にこのMFQ唯一のビデオをマイケル・ネスミスのTVパーツでやったという話をした時、会場が沸いたのだけれどマイケルがメインボーカルをとっている「チョウ・メイン&ボーリング」は彼がいないと出来ないからってサイラスが言ったらみんな残念そうにしていました。けれど私は絶対に「ローラ」の方がいいと思います!!
      それから何が始まるのかと思っていたら「リトル・オーリー&ビッグ・バブル」というお話でヘンリーのハーモニカがとってもお話の始まりにぴったりでした。リトル・オーリーの友達が風船ガムをう〜んと大きくふくらませたら、自分がその中に入ってしまってリトル・オーリーが助けようとするのだけれど、どんどん老人や赤ちゃんやアヒルや牛や女の人や果ては汽車まで巻き込んで行くって言うストーリーなのだけど、とにかくおかしくってお腹抱えて涙流して笑ってました。何しろヘンリーが話している横でずっとサイラスは「ヘルプ!」って言い続けているし、ジムとジェリーはいろんな鳴き声を出してるし、チップは汽車の音らしきものを出してて、そして一気にクライマックス!!
      chicago3chip.jpg
      お次は「炭坑節」で、まさかこれをやるとは思っていなかったからとてもびっくりしたけれど、でもその反面すごく嬉しかったんです。だって最後の方の「サのヨイヨイ」の次の拍手が出来たのってきっとMFQと私たちだけだったに違いないですもの。
      「ランデブー」ではサイラスがかなり苦しそうに声を出していて多分ずーっと「ヘルプ!」って言っていたのが原因だと思いますが、あのよく響く美声が聞けないなんて・・・もう少し間をおいた方が良かったんじゃないかなと、とても残念でした。
      それから「グッド・タイム・ミュージック」とニュー・アルバム「バングー・サルーン」からの「いとしのルネ」。この曲が始まった途端会場がものすごく盛り上がって、ああそんなに有名な曲なんだ・・・と今更ながら驚いてしまいました。ラストは「スイング・ダウン・チャリオット」で賑やかに終り、アンコールでは「リユ・シュウ」をいつもは一番だけなのに2番までやってくれたのでした!!
      chicago3jerry.jpg
      そしてまた出て来た時には何とデイビー・ジョーンズも一緒で彼は前日のコンサートの時にMFQのファンだと言っていたのですが、まさか本当に見てるとは思わなかったのでちょっと驚きました。彼は二言三言しゃべってすぐ去ってしまい、それは本当にあっと言う間の出来事だったのです。
      そしてこれがコンベンションのラストでもあり、主催者のマイク・ブッシュがステージ上から締めくくると共に私達のことも日本から来たMFQファンクラブとして声をかけてくれました。コンサート後ヘンリーとチップの使っていたテーブルでもサイン会やおしゃべりなどでにぎわっていました。テーブルには列が出来ていてジム、チップ、ヘンリー、サイラス・・・ん〜っと一人足りない。いたいた、ジェリーは一人離れたところに立っていました。
      私達はすっかり舞い上がった気分のまま、何をするでもなくそこら辺をウロウロして少しでも長く余韻に浸ろうとしていました。他の人はともかく私は翌朝シカゴを発ってしまうので、ヘンリーとサイラスのところへお別れの挨拶に行きました。ヘンリーは「またコンサート会場で会おうね。」と言ってくれて、サイラスは一緒に写真を撮ってくれました。なんだかもうお別れだと思うとちょっぴり悲しくなってしまいましたが、でもそのちょっと前、私達がテーブルの「バンブー・サルーン」のCDを見ているとヘンリーが何を思ったか、いきなり日本語で「何でしょうか?」って聞いてきたので大爆笑。もう腰がくだける程大笑いしてしまいました。ほかにもヘンリーはいろいろと私達を笑わせてくれたし、ヘンリーに負けず劣らずジムも結構笑わせてくれました。そして何よりたとえ日本だろうとシカゴだろうといつも変わらないMFQの心暖まるステージと人柄にまた触れることが出来てそれが私には一番嬉しかったのです。本当に素晴らしい思い出をありがとう!!
      | Live report | 23:09 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |